STAFF
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CAR-T治療について
CAR-T治療の患者さんを当科へご紹介頂く先生方へ
当院では、2024年7月現在、B細胞性リンパ腫に対するキムリア、イエスカルタ、ブレヤンジ、多発性骨髄腫対するアベクマ、の保険収載されている4種類すべてのCAR-T療法を実施可能な体制となっています。
当科では以下の手順に従って、CAR-T治療の患者さんを受入れております。
なお、患者さんからの直接のお問い合わせには対応しておりません。当科での治療を希望される患者さんは、まず主治医の先生にご相談くださるようお願い申し上げます。
【当科におけるCAR-T治療】
① 症例のコンサルト
② 適応判定委員会にて審議
③ 当科外来を紹介受診
④ リンパ球アフェレーシス
⑤ 紹介元施設で治療(橋渡し治療)
⑥ CAR-T投与のための再入院
⑦ 紹介元施設へ転院
① 症例のコンサルト
・当科におけるCAR-T適応について
疾患の適応基準については、厚生労働省 最適使用推進ガイドラインまたは各製剤の適正使用ガイドをご覧ください。
当科における年齢上限は75歳までで、PSが0~1までが目安です。
腫瘍量が多く急激な経過をたどるなど、腫瘍コントロールが難しい場合は適応が困難となる場合があります。適応判断を迷われる場合は、おたずねください。
・紹介の方法
病院の代表電話にお願いします。
血液・腫瘍内科の医師へお繋ぎしますので、症例の詳細について概略をお話いただきます。
当科医師のメールアドレスをご存知であれば、直接メールでもかまいません。
症例詳細は、後日診療情報提供書として書面・画像などを送っていただきます。疾患情報、臨床経過だけでなく、感染症(HBV, HCV, HIVなど)、検査データ、診断時の病理組織所見が確認できる所見コピー、最新の画像評価(放射線影科所見コピー)をご添付ください。
② 適応判定委員会にて審議
適応について審議させていただきます。
③ 外来受診
外来受診は、地域連携を通して予約の後、受診となります。
治療の狭間になる、遠方等の理由で、採取の3日前に直接入院することで省略することもあります。
どちらの場合も当院で適格性検査を行い、診察等の結果をふくめ採取が難しいと判断された場合は、⑤に進むことができないことがあることをご了承ください。
④ リンパ球アフェレーシス
3泊4日の入院となります。入院2日目は、採取当日のための準備を行います。採取終了後翌日に退院できます。
⑤ 紹介元ご施設で治療
リンパ球採取後は、腫瘍のコントロールが必要です。通常はCAR-T製品到着まで1~2コース程度の化学療法を継続いただきます。また免疫が低下した状態になっておりますので、支持療法などをよろしくお願いいたします。
⑥ CAR-T投与のための入院
リンパ球除去化学療法の後、CAR-T製品投与します。輸注後のサイトカイン放出症候群、神経系事象などの副作用に対応します。
⑦ 退院
投与後2週間~3週間で、原則的に紹介元のご施設へ転院となります。退院後は一般的に、紹介元の外来での経過観察となります。転院後も、CAR-T療法に関連した診療上の疑問点など、ご相談頂ける連携体制を維持します。
CAR-T治療として患者さんが候補となった後は、採取前から治療後にわたって当科と紹介元との密な連携が重要です。よろしくお願い申し上げます。