大学院生の小林宏紀先生が執筆した症例報告Journal of Clinical and Experimental Hematopathology誌に採択されました。おめでとうございます。
Sutimlimab suppresses SARS-CoV-2 mRNA vaccine-induced hemolytic crisis in a patient with cold agglutinin disease
Hiroki Kobayashi, Tomoki Ouchi, Wataru Kitamura, Shoji Asakura, Tomofumi Yano, Hiromasa Takeda, Yoshiyuki Tokuda, Tadashi Yoshino, Yoshinobu Maeda
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)や免疫性血小板減少性(ITP)のような自己免疫が関係する血液疾患の患者さんの中には新型コロナウィルス感染症や新型コロナウィルスワクチン接種を契機に症状が悪化する方が稀ながら存在します。そのため、これらの患者さんはワクチンを接種できないため、COVID-19の重症化リスクが高くなります。
AIHAの一種である寒冷凝集素症(CAD)を持つ患者さんが新型コロナウィルスワクチン接種後に溶血発作を繰り返すためワクチンの接種ができない状態でしたが、補体C1sに対する抗体薬であるスチムリマブを使用することで溶血発作を抑え込み、安全にワクチンを接種することができた症例を報告しています。