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感染症

 

感染症内科医について、こんな印象を持っていませんか?
「マラリアとかHIVとか、マニアックな感染症ばかりを扱っているのかな。後はワクチンとか。何だかとっつきにくそう。」
それだけは無いという事をここで語らせて下さい。

感染症は日常診療において有り触れたものである一方、日々多くの患者さんの命を奪っています。適切な抗微生物薬治療で多くは回復を望めますが、重篤な感染症、複雑な病態、免疫不全患者では治療に難渋する事があります。また抗菌薬の乱用による薬剤耐性菌の増加が問題になっており、薬剤耐性菌により苦しむ患者さんをこれ以上増やさぬよう、抗菌薬を正しく上手に使う事が求められる時代になっています。

我々感染症内科医は、各診療科の患者さんのうち感染症に苦しむ方々を一人でも多く救うお手伝いをしつつ、同時に抗菌薬の適正使用を推進するという仕事をしております。所謂全科横断的な診療を行っており、診療科を問わずコンサルテーション業務を担っています。前述のようなマニアックな感染症に対応する事は勿論ですが、実際経験数が多いのはcommon diseaseです。症例件数は肺炎、尿路感染、腹腔内感染等が上位を占めています。

あなたが感染症内科医になるとどんな事ができるようになるでしょうか。

感染症は図にあります通り、あらゆる臓器に発症します。病歴を細かく聴取し、頭からつま先まで身体所見を確実に拾い上げようとする「全身を診る」姿勢が身に付きます。手に入れた情報から「プロブレムリストを作る」→「鑑別疾患を挙げる」→「鑑別に合わせた検査・治療方針を考える」といった、ロジカルな内科学を学ぶ事ができます。また不明熱診療に関わる事も多いため、膠原病、悪性腫瘍、血液疾患、薬剤熱など感染症以外に発熱の原因となる疾患も多く経験する事ができます。

感染症内科医であるという事は、感染症領域のスペシャリストでありながら、同時に全人的に患者さんを診るジェネラリストでもあるという事であると我々は考えています。

「感染症に興味がある」「感染症に強い内科医になりたい」「抗菌薬を正しく使えるようになりたい」「発熱疾患の診療にあたりたい」、これらの内一つでも当てはまる方は、是非岡山大学第二内科を訪ねてみませんか。感染症内科医になりたいという希望は勿論の事、「血液内科医、呼吸器内科医、腫瘍内科医になりたいけど、サブスペシャリティとして感染症も勉強したい」という希望にもお応えします。