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女性医師のキャリア支援

岡山大学においては学生数の約3~4割,一部の他大学では5割が女子学生であり,21世紀は女性医師の活躍が期待されています。第二内科教室は女性医師の様々なライフスタイルに対応できるような勤務環境の構築に努めており,女性医師が働きやすい病院を重視しています。 当教室では,臨床および研究のいずれにおいても個人の希望する専攻分野を第一に考慮しており,女性医師もそれぞれの分野で活躍しています。最近は大学院で研究をおこなう女性医師が年々増加し海外留学する方もおり(現在3名が留学中),活躍の舞台が国内から世界へと広がっています。第二内科教室は女性医師のキャリアを様々な形で応援・支援します。


結婚後の配偶者の転勤
勤務地や勤務形態を配慮します。女性医師が医師という職業を家庭と両立しながら安心して継続し,またキャリアが途切れることのないように応援します。


出産,育児休暇からの復職
復職の際,希望があれば元の職場への復職を支援します。乳児の子育てをしながら働くために,勤務形態の変更を希望されることが多いですが,勤務形態の変更以外に,フィットする病院への勤務地変更の提案も致します。第二内科教室は,歴史が古く非常に多くの関連病院を有しています。そのため非常勤医師として時短勤務,あるいは人間ドックでの健診医として働くなど様々な働き方を提案できます。基幹病院への常勤復帰したいかたは,少しずつ段階的に復帰できるように支援します。ぜひ遠慮なくお気軽にご相談下さい。

育児休暇からの復職の例 1(福山医療センター)
 私は娘が8カ月になった時,産休明けで仕事に復帰しました。基幹病院での勤務が希望であったためその旨を相談し,勤務形態などを考慮していただきまし た。娘は院内の保育園に預け,平日週4回日中のみの勤務をさせていただいています。主に病棟業務に携わり,週1回の禁煙外来と外来化学療法室当番をしてい ます。呼吸器科をはじめ他科の先生方や看護師をはじめとしたメディカルスタッフの方々にはいつもご協力いただいており感謝しています。これからも自分なりに子育てと仕事のバランスをとりながら頑張っていきたいと思います。
育児休暇からの復職の例 2(岡山大学病院病棟医)
 私は生後8か月の息子を育てながら臨床医(血液腫瘍内科の病棟医)として復帰しています。前職場で息子を妊娠した際、前田教授に「来年は大学病院に帰り、病棟医として働いてはどうだろうか。短い期間でも病棟に慣れておくと、復帰後スムーズだから」というお言葉を頂き、感動と安心とで満たされながら異動となりました。産休に入るまでの期間は勤務形態を配慮してもらい、体調を崩すことなく無事出産を迎えることができました。復帰までの約1年間、息子とかけがえのない幸せな時間を過ごすことができました。復職にあたり、息子を保育園に通わせながら病棟医が務まるのか不安でしたが、担当患者や勤務時間を配慮してもらいながら働いています。上司、同僚、夫の理解と協力があってこそ実現できたと感じています。
第二内科は、学生や研修医のキャリア支援について積極的に取り組んでいます。初期・後期研修先、大学院、海外留学など将来を見据え、ロールモデルとなる先輩・上司にアドバイスをもらいながら連続したキャリアを考えることができます。その上で私が常に意識してきたのは、自分の思い描く人生を語るのを躊躇しないことです。大学病院で造血幹細胞移植を本格的に学びたい、海外留学をしたい、そのために基礎研究で論文を書きたい、またその一方で、家族も大切にしたい、子どもも授かりたい。そのような私の思いを真剣に受け止め、具体的に導いてくれる環境がここにありました。また、恩師との出会いがあり早くから学位論文を作成するチャンスにも恵まれました。男性だから、女性だからという性別による役割分担が薄れてきている時代だからこそ、貪欲に学び、働けば誰しも平等に自己実現の機会が与えられるのではないでしょうか。
将来的には、現場で得たかけがえのない経験を普遍的なアイデアに変換し、研究へ役立てたいと考えています。学び続けることこそ人生の喜びであり、その意欲を引き出し様々な成長のチャンスを与えてくれる職場で、これからも自分のキャリアについて考え続けたいと思います。

(神原由依)
職場私生活・資格など
卒後1年目岡山大学病院
  2年目岡山大学病院
  3年目中国中央病院結婚,内科認定医
  4年目中国中央病院海外学会で発表
  5年目岡山大学病院
(2か月で退職)
妊娠・出産
  6年目岡山大学病院:復職
  7年目岡山大学病院で基礎研究開始

12人の女性医師日本呼吸器学会が配信している動画です。
「活躍する女性医師」12人の先生方のうち,下記の3人の同門の先生が出演されています。
KKR高松病院 荒川裕桂子 先生
山口赤十字病院 國近尚美 先生
岡山大学病院(現:四国がんセンター) 加藤有加 先生


― CONTENTS ―
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